研究

脳神経

当科では臨床に密接した神経放射線として,数々の研究を行うと同時に,特に脳神経外科,神経内科,整形外科,耳鼻咽喉科など,関連各科と数多くの共同研究を進めてきました.ここではその一環としての臨床研究をご紹介します.

320列CTをもちいた頭部CTDSAの有用性の検討

CT, MRIの進歩に伴い脳腫瘍や脳血管障害での血管の評価の多くはCT, MRIを用いたCTA, MRAで行われるようになっています.しかし通常のCTA,MRAでは撮像範囲や時間分解能,空間分解能の制限があり,侵襲性の高いカテーテルを用いた血管造影が必要となることもまれではありません.一方,近年320列CTが開発されたことにより,全脳の多時相CTA(CTDSA)が撮影可能となり,CTAの撮影範囲,時間分解能の問題は大きく改善しています.

当科では従来のCTA, MRAでは正確な診断が困難であった脳硬膜動静脈瘻の診断について320列CTをもちいた全脳CTDSAの有用性を後方視的に検討し,存在診断,type分類に有用であることを報告しています(Neuroradiology 2013;55:837-43)[→].また脳腫瘍の術前検査としてもカテーテル血管造影の代わりにCTDSAを積極的に利用して手術計画に役立てることにより,患者さん負担軽減に大きく貢献しています.

現在,脳神経外科と協同で原因不明の脳出血におけるCTDSAの有用性についての前向き研究が進行中です.

図1. 左横静脈洞―S状静脈洞の硬膜動静脈瘻.矢印:流入動脈,矢頭:動静脈瘻.

図2(動画).高時間分解能多時相CTAにより動静脈が分離され血行動態の把握が容易となっている.

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